灰原哀が小さくなった理由を紹介します。
名探偵コナンの登場人物の一人、灰原哀。彼女の本名は宮野志保。かつてコナン＝新一を小さくした毒薬を開発した黒の組織にいた科学者で、コードネームはシェリーでした。
しかし、黒の組織に反発し組織を逃げ出す際、コナンと同じ毒薬を飲み、コナンと同じく身体が幼児化してしまいました。灰原はなぜ小さくなったのか、その理由と経緯についてまとめます。
灰原哀が小さくなった理由は、かなり切ないものでした。
灰原哀 小さくなった理由と経緯
毒薬に携わる科学者だった
灰原哀は、もともと毒薬に携わる科学者でした。
灰原の両親である、宮野厚司とエレーナ夫妻が受け継ぎ開発しているAPTX4869。それがコナンと灰原を幼児化させた毒薬の本当の名です。
ただ本来は毒薬として開発されたものではなく、何らかの効果を得るために作られたものであり、コナンと灰原が初めて出会った時『毒なんて作っているつもりはなかった』と語っています。
原作者の青山剛昌先生によると「もともと不老不死を得るためにこの毒薬の設定を作ったのではない。」と語っているので、幼児化するために開発したと考えると、何らかの若返りの薬として密売され、大金を動かすものであるのではないかと思われます。
組織のやり方に嫌気がさした
科学者だった灰原でしたが、組織のやり方に嫌気がさし、謀反を起こすことになります。
マウスへの実験段階の時、体内から毒物反応が出ず、完全犯罪用の毒薬としても利用できることを知った黒の組織は、暗殺用の毒薬として使い始める事となります。
しかし、1匹だけ死亡せず幼児化するという事例が確認はされていたものの、その報告をシェリーはしていませんでした。原因は毒薬として使い始めた組織にこのころから反発したから。そしてその被害を受けた一人が他ならなるコナン＝新一でした。
薬の開発者として2度ほど工藤家を調査したシェリーは、奇妙な変化に気づきます。それは1度目の調査ではあるはずだった、新一の小学生時代の服が無かった事。シェリーは組織に報告できなかった、APTX4869は投与すると偶発的に幼児化するケースもある事を確信しました。
姉が殺害された
灰原哀と組織との溝を決定的にしたのは、姉の殺害。この出来事が起点となって小さくなった理由につながっていきます。
組織に嫌気がさしたのは、シェリーの姉である宮野明美がジンとウォッカに射殺された事。明美は監視付きでありながらも大学へ通い友人と交友するなど自由な生活を送っていました。
組織は用済みの人間は抹殺する姿勢を取るため、シェリーは姉の殺害とAPTX4869を毒薬として使用してきた組織を脱する決意を固めました。
自殺目的で薬を服用
新一が幼児化して生きていることと、姉が殺された事がきっかけで組織に反発しAPTX4869の研究を中止しますが、逆に組織に監禁されてしまい、自殺目的で隠し持っていたAPTX4869を服薬したところ、身体が幼児化し組織から脱出をしました。
上記の経緯を経て、灰原哀は小さくなりました。小さくなった理由を一言でまとめると、「組織への反抗と自殺で、偶発的に起こった」という感じでしょうか。小さくなった理由・経緯を考えると、切ないものがありますね。
コナン(新一)と出会うまでの経緯
以下では、小さくなった灰原哀がコナン（新一）と出会う経緯をまとめます。
身体が幼児化してしまい行く当てが無くなってしまったシェリーは、小さくなってしまった新一がいるかもしれないと考え、工藤家に行く事となります。
雨の降る夜、裸足で大人の服を着こんで、疲れてしまったシェリーは、工藤家の前で倒れてしまいます。
そこでコナン＝新一の正体を知っている阿笠博士（ひろし）博士に出会い、事情を説明し博士の家に居候する事となります。そして、帝丹小学校に転入手続きをし、コナン＝新一と出会う事となります。
コナンは灰原を敵だと思っていた?
原作第18巻と第19巻、アニメ129話で灰原は初登場しますが、正体をばらす際黒の組織から逃げてきたことと、阿笠博士に保護された事は言わず、ただ単に黒の組織から来たという事だけをコナンに伝えます。
コナンへのどっきりであったため、コナンは博士が黒の組織に殺害されたと思いこんでいました。このことから、2017年に判明した黒の組織のトップである『あの方』は、阿笠博士説が生まれてしまったようです。
名前の由来
コナンと同じように小さくなってしまった宮野志保は、阿笠博士と共に仮の名前を考えます。
コナンのようにとっさに考えたものではなく、コーデリア・グレイの灰とV・I・ウォーショースキーのI（アイ）から拝借して考えたものだそうです。また、哀というのはのちにアイリーン・アドラーからも拝借したと青山先生から語っておられます。
現在は解毒剤の開発を進めている
コナンの協力者となった灰原は、APTX4869の解毒剤を研究し黒の組織壊滅を進めています。物語当初は、黒の組織の人間に敏感であり組織から抜け出した後でも命を狙われている危機感を持っていました。
しかし、ベルツリー急行の爆破事件でベルモットを除き、シェリーが死んだと思われた組織は、それ以降シェリーが爆破に巻き込まれて死んだと思うようになったようです。
何度か解毒剤は開発し、自身はもちろんのこと、コナンに服薬させたものの、まだ試作段階であり薬による耐性が進んでしまうと2度と元の身体には戻れない場合があります。
また、組織は秘密が漏れてしまわないように、組織以外のコンピューターで情報を起動するとコンピューターウィルスが発動され、情報が抹消されてしまいます。そのため、コナン初めて新一に戻った時に使用した、風邪薬の代わりとして飲んだ中国酒『パイカル』の成分を元に、解毒剤を作っています。
ただ、なぜパイカルがコナン達の身体を元に戻すのか分かりませんし、どの成分がAPTX4869に作用されているのかも不明です。物語が進むにつれてAPTX4869の真の目的も分かるかもしれません。
他にはどんな生活をしている？
化学者として解毒剤の研究だけでなく、阿笠博士の助手として様々なコンピューターゲームやコナンの道具の改良を進め、またメタボ気味の博士の健康管理も行っているようです。
コンピューターゲームの開発をするというのは、コラボレーションで他のゲームやアプリでこのことを語っているようです。また、プライベートではビッグ大阪の比護隆佑選手のファンであり、サッカーに詳しいコナンと一緒に腕を磨いています。
特に比護選手のことが気がかりな様子で、沖野ヨーコとのゴシップ記事や、ストラップのことについても目が点になってしまうほどの放心状態になってしまうようです。
【最終回予想】灰原はどうなるのか
名探偵コナンファンとして気になるのは、やはり灰原が最後は幸せになるかと思います。黒の組織から来た人間なので、事件が集結し元の身体に戻った後は、警察に連行されてしまうか。
あるいは黒の組織に殺害されてしまうのか。はたまた灰原哀として一生を過ごすことになるのかといろいろな推測があります。青山先生もまだまだ書き足りていない部分がまだまだあると思われますので、今後どうなるかについては、ファンの皆さんで予想する事にしましょう。
まとめ
- 灰原哀が小さくなった理由と経緯①「組織で働く科学者だった」
- 灰原哀が小さくなった理由と経緯②「組織のやり方に嫌気がさした」
- 灰原哀が小さくなった理由と経緯③「組織に姉が殺害された」
- 灰原哀が小さくなった理由と経緯④「自殺で毒薬を飲む」
- 灰原哀が小さくなった理由と経緯⑤「小さくなり、新一と出会う」
組織で働いていた灰原哀が、小さくなった理由とその経緯をまとめてきました。その理由と背景は、かなり切ないものがありますね。
ミステリアスな雰囲気をもちながらも、ファンの間は名探偵コナンの一番のヒロインと呼ばれている灰原哀。彼女は複雑な経緯から、黒の組織の一員として両親から受け継いだAPTX4869の開発を進めていきました。
しかし彼女は毒薬なんか作る意識はなく、ただ単に組織に命令されて薬を作っただけでした。そして、命を絶とうとAPTX4869を自ら服薬し幼児化してしまい、あてもなく組織を抜け出し阿笠博士やコナン達に出会った事がきっかけで、少しずつですが性格が変わっていき、現在はコナンをはじめ、少年探偵団とも良好な関係を築きあげていっているようです。
物語の方はまだまだ黒の組織のおおもとが分かっただけでまだまだ、謎のままです。『あの方』に側近するナンバー2であるラムの正体も分からない状態です。しかし名探偵コナンはまだまだ続いていきますので、灰原がどうなっていくのか。また、黒の組織は何が目的で活動をしているのかを考え、物語を楽しむことにしましょう。