アンパンマンの初期設定を知っていますか?現在のかわいいアンパンマンからは想像もできないほど、切ない設定が描かれていました。特に、ラストが切なすぎです…。
目次
アンパンマンの初期設定が切なすぎる
引用元:http://gogotsu.com/archives/22593
アンパンマンの原型となったのは、1969年にPHP誌に連載されていた「こどもの絵本」。※単行本のタイトルは「十二の真珠」
初期設定は、現在のアンパンマンとは大きく違う部分があったみたいですね。子供向けアニメではあり得ないような残酷な設定もあるようで、ちょっと衝撃的です。
以下では、特に衝撃的な初期設定を紹介していきます。
- ①普通のおじさん
- ②応援はされず、バカにされていた
- ③最後は爆死してしまう
①普通のおじさん
現在のアンパンマンは、顔があんぱんで出来ています。自分の顔をちぎって、お腹を空かせた人に食べさせています。お馴染みのアンパンマンの姿ですよね。
ですが、初期設定では普通のおじさんがあんぱんを届けるという設定になっています。
アンパンチやアンキックなど、戦闘向きの攻撃も持っていません。持っているのは、空を飛べるという能力のみ。
マントで空を飛ぶという設定は共通していますが、今とはだいぶ違う見た目ですよね。初期のアンパンマンは、少しメタボ気味な小太りのおじさんが空を飛び回って、パンを届け続けるという物語でした。
②応援はされず、バカにされていた
アンパンマンといえば、町のみんなに信頼されている正義のヒーロー。町のみんなは応援してくれて、仲間も多い存在です。
初期設定のアンパンマンは、孤独なおじさんです。みんなのためにパンを配っているのですが、人々からは「薄気味の悪い男」と蔑まれてしまっています。
さらに、救った子供からも「ダサい」とバカにされてしまいます。アンパンを与えようとしても「ソフトクリームの方がいい」と言われてしまいます。
初期設定のアンパンマンは、孤独なおじさんでした。孤独でもパンを届け続ける。なんだか切ない存在に感じてしまいますね。
アンパンマンのマーチの「”愛と勇気だけ”が友達さ」という歌詞は、初期設定の孤独さを受け継いでいるのかもしれませんね。
③最後は爆死してしまう
現在のアンパンマンはばいきんまんと戦ってピンチに陥ることはあるものの、最終的にはばいきんまんを倒します。毎回めでたしめでたしで終わるラストですよね。
ですが、初期設定のアンパンマンの最期はかなり悲惨なものでした。アンパンマンは、パンを届ける途中で爆撃されてしまうんです。そして、そのまま死亡してしまうという…。
パンを届けることに使命感を抱くアンパンマン。空腹の人々がいれば、紛争地帯でも独裁国家でもどこでもパンを届けます。仲間がいないので、いつも一人で乗り込んでは、パンを届け続けます。
その結果、アンパンマンは戦闘機と間違えられて撃墜されてしまいます。
初期のアンパンマンのラストが、爆死…。自分の行為が平和をもたらすと信じてきた孤独なおじさんは悲惨な最期を迎えてしまいます。
現在のアンパンマンからは想像もつかないほど切ない物語ですよね。ただ、「パンを届ける」「自己犠牲の精神」は、今のアンパンマンにしっかりと受け継がれています。
その他の初期設定
引用元:https://naojon.exblog.jp/17583335/
1969年に原型となった作品が登場して以降、1988年にテレビアニメ化されるまで、アンパンマンは何度か様変わりして登場しています。
徐々に現在のアンパンマンに近づいていくのですが、その過程では現在の設定からは信じられないような衝撃の初期設定がありました。
8等身のキャラだった
現在のアンパンマンは、3等身。ですが、初期設定では8等身。かなり足長のアンパンマンでした。
スタイリッシュではありますが、かわいくはありませんよね。そんなアンパンマンが頭をちぎって分け与える描写…。絵にリアリティがあると、グロい描写になりかねませんよね。
「頭をちぎる」というのは、現在のかわいいアンパンマンだからこそできる描写だと思います。
鼻もとれる
アンパンマンの顔の中央にある真っ赤な鼻。実はこの部分も食べることができます。あんぱんだとは思うのですが、色が赤すぎて、ちょっと食べるのに躊躇しそうですよね。
顔を全部食べられる
顔の一部を食べさせてくれるアンパンマンですが、その全部が食べられた状態は見たことがありません。例によって途中で新しい顔に交換されるためです。
ですが、初期の頃のアンパンマンは顔の全てを分け与えていました。顔が無くなって、顔ナシの状態で空を飛ぶこともあったようです。また、顔を全部食べさせなければ、新しい顔に交換できないという条件もあったみたいですね。
一人称は「オレ」
現在のアンパンマンの一人称は「ボク」。言葉遣いも丁寧ですよね。初期設定の一人称は「オレ」。性格も現在とは違って、ニヒルな性格だったようです。
5本指
アンパンマンの手は丸でできています。どうやって物を掴んでいるのか疑問に思うところですが、かわいいのでそこまで気になりません。初期設定では、人間と同じく5本指になっています。飛ぶ時は、手と指を広げて飛びます。
マントがボロボロ
現在のアンパンマンは、ブラウンのマントを身に着けることによって空を飛ぶことができます。ばいきんまんの攻撃によってやぶれることはありますが、バタコさんが縫ってくれるので、いつも綺麗に保たれています。
一方、初期設定のアンパンマンのマントはボロボロです。つぎはぎだらけで、とても清潔には見えません。
なぜマントがボロボロなのか。その理由は、作者・やなせたかしさんの思うヒーロー像に関係しています。
子どもたちとおんなじに、ぼくもスーパーマンや仮面ものが大好きなのですが、いつもふしぎにおもうのは、大格闘しても着ているものが破れないし汚れない、だれのためにたたかっているのか、よくわからないということです。
(中略)
ほんとうの正義というものは、けっしてかっこうのいいものではないし、そして、そのためにかならず自分も深く傷つくものです。
引用:「あんぱんまん」1976
「ほんとうの正義というものは、けっしてかっこいうのいいものではないし」という部分が印象的ですね。
初期のアンパンマンは、ボロボロになりながらもみんなのために活動し続けています。見た目は汚いし、誰からも応援されません。でも、確実に空腹の人々のお腹を満たしています。
やなせ氏は、それこそが真のヒーローの姿だと伝えたかったのかもしれませんね。
【おまけ】ドキンちゃんの初期設定が怖い…
引用元:http://blog.livedoor.jp/pawapuro_kouryaku/archives/1066703151.html
初期設定のアンパンマンは、「スタイルがいい」と書きましたが、実はドキンちゃんもかなりスタイルがいいんです。
現在の3等身のかわいいドキンちゃんとは似ても似つかないですよね。怖いのは、武器を持って積極的に攻撃を仕掛けているということ。画像ではバタコさんとチーズを槍で刺そうとしていますよね。
隙だらけの二人に対して、容赦のないドキンちゃん。かなり好戦的な性格だったようですね。ちなみに、語尾には「~だわさ」を付けていたみたいですね。
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